日本三大火祭り「野沢温泉の道祖神火祭り」について
野沢温泉の火祭りは、北陸信越地方で最も荒々しい伝統的な神社の祭りの一つとして有名で、毎年冬の1月15日に行われます。村の男性陣が激しくぶつかり合い、お祭りは夜を照らします。日本で厄年とされる25歳と42歳の男衆が中心的な役割を担います。
25歳の若者たちが社殿を守り、42歳の男衆がチャントを合唱する一方、大勢の村人たちが松明を持ち社殿を焼き払おうとします。このお祭りは、破壊的な性格や狂気的な戦いに見えるところがあるものの、本来は、家族の第一子の誕生を記念し、悪霊を取り除き、結婚成就を祈るものなのです。
火をつけろ!
ここ日本では、25歳と42歳の男性が占星術的に厄年とされています。道祖神火祭りは、若者が一人前になる通過儀礼と歴史ある新年の伝統を融合させ、厄年の男衆の無病息災を祈願するものです。道祖神の守護神にちなんで、日本では道祖神祭りとして知られています。疫病や災害は、道祖神によって回避できると考えられているのです。野沢では、道祖神は、人間のカップルのように描かれた2本の木柱です。各地にある道祖神は、道端や境界などにある石の彫刻である場合が多いです。お祭りの起源は19世紀半ばですが、そのルーツはかなり古くまで遡ります。
お祭りの前日になると、村の中心部にある空き地に、100人ほどの地元の人たちが社殿を建てます。42歳の男衆は社殿の上に座り、お祭りが始まると、垣根の向こうに建つ道祖神に向かってチャントを歌います。25歳の男衆は、社殿に結ばれた縄を握りしめて下に立ちます。社殿を何としても守るのが、彼らの役目です。開始時間が近づくと、「炎を出せ!火をつけろ!」と叫びます。
その願いはすぐに叶えられ、松明を手にした村人が社殿に火をつけようと襲いかかります。縄を持つ男衆は、何があっても神社を守らなければなりません。村人たちは次々と突撃し、炎と火花を散らす戦いとなります。
チャントの歌声が次第に大きくなり、90分ほど経つと、社殿の上にいた男衆が数十本の松明(神社を燃やすのに使うのと同じもの)を村人に投げつけます。すぐにせめぎ合いは最高潮に達し、神社に向かう火の勢いは激流となって下にいる若衆を煤と灰まみれにし、彼らの防御に穴を空けようとします。